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“女性目線の優しい街づくり”

大分県営明野住宅建替事業

Work style INNOVATION

1960年から70年代にかけて盛んに建てられた団地は、今で言うタワーマンションのような庶民の憧れの的でした。畳にちゃぶ台の食卓がダイニングキッチンに変わり、内風呂や水洗トイレが付いた快適な居住空間は、当時のサラリーマンのステータスだったのです。しかし、それから50年を経て、建物の傷みが目立ち始めた各地の公共団地では、耐震性や設備の安全性に関わる様々な問題が噴出。長年暮らしている人たちの高齢化も進んでいるため、居住性のアップデートも必要な時期を迎えています。

大分市明野地区にある県営住宅も、問題を抱えた老朽団地のひとつ。2023年に大分県から建て替え計画が公表され、和田組を代表とする企業グループが入札受注しました。点在している16棟を解体し、9階建ての5棟300戸に集約する一大プロジェクト。入札審査では、入居者に寄り添う細やかな配慮や、街全体の若返りを図る現実的な取り組みが評価されました。若手、女性、ベテラン社員が団地の一室に事務所を構え、7年がかりで奮闘する「大分県営明野住宅」の建て替え工事は、2030年に完了予定。多世代が安心して暮らせる新たなコミュニティの醸成を目指します。